初めての先生方へ

はじめまして

代表 武田信好よりのメッセージ

 株式会社IVFラボ代表 ”ARTクリニック ラボラトリーコンサルタント “の武田です。当ホームページにお越しいただき有り難うございます。

 当社はARTラボを持つ不妊症治療専門施設を支援・指導する専門コンサルタント会社です。

 日本における不妊治療が本格的に普及しはじめたのは、ほんの30年ほど前からだと思います。したがって、その後のARTクリニックの急激な増加に見合った人材供給と技術の向上が追いついていないように思います。その結果、胚培養士も経験が浅く若くして培養室トップを任されている方々が多いと見受けられます。さらに、我が国における専門の教育機関がごく一部の大学にあるだけです。よって、胚培養技術を体系立てて十分な知識を身につける機会が少ないのが現状です。これらの状況に起因して、各施設間の技術力にはかなりのばらつきが見られる原因ともなっています。

 まずは当社の考え、そして事業に対する想いをご理解いただきたく思い、最後までお読みいただけますようお願いいたします。

 我々が目指していることは、「ART施設の成長発展への貢献」ということです。現在、多くのクリニックが存在する中において、他より一歩抜きん出るためには、ラボのクオリティアップが欠かせないと考えます。

 ラボマネジメントのクオリティーや技術力のアップを目指すには、経験豊富な培養士に学ぶと同時に、先人の智恵に学んだり、新しいノウハウを吸収して活かす事が全体のレベルアップに非常に有効な手段です。

 我々の仕事とは、こうした経営者やラボスタッフの手助けをする、“技術指導”や“ノウハウの提供”であると考えます。

ラボの技術力強化は収益に結びつかないとお考えですか?

 不妊クリニックにとって、その経営の根幹を成すものは医師の技術力とラボの培養技術力の高さと言っても過言ではありません。

 これまで、患者様へ培養技術力をアピールしたことがありますか?ホームページで医師の紹介はあっても、ラボスタッフの紹介はまずありません。私は、これまでに患者様に対して“培養についての説明”を行った際に、胚培養士とはどういう人たちが行っているのですか?とよく聞かれました。

 患者様が不妊治療施設を選ぶにあたって、ほんとうに知りたいことはそのクリニックの技術力です。技術力の高さをアピールできることが集客に繋がり、収益アップに繋がります。

外部研修に頼った技術導入の難しさ

 先生方は、胚培養士を学会に出す、実技講習を受講させるなど技術習得の機会を提供されていると思います。しかし、実際にはなかなかラボの技術力アップに繋がってはいないのではないかと思います。なぜなら、ごく短時間の指導だけでは、いざ自施設へ帰って実践しようとしてもなかなかうまく再現できないものなのです。自施設の設備や機械の設定に合った指導を受けてこそノウハウが身につきやすいものなのです。

 かつて私を胚培養士に教育して下さった鈴木雅洲先生の談によれば、「実績を出している施設の技術をそのまま完全移行すれば、すぐにでも成績が出せる。これが一番の近道で、お金もかからない」とおっしゃいました。つまり、自分の施設内でラボコンサルティング&アドバイスを受けて技術導入をすることこそが、最も安く技術力アップに繋がることなのです。

ARTクリニック コンサルタント? 何をしてくれるの?

 培養室長・スタッフと共に、これまでの様々な経験やノウハウを活かし融合させることで、よりよい環境へと改善して行けるようにお手伝いします。

 そのなかで、培養の管理についての考え方を根幹から見直して行くのですが、絶対的な正解はないかもしれません。しかし、貴施設に合った、エビデンスに基づいた方法への転換を一緒に模索して行くことを事業の目的としています。

 以下のようなテーマについて、経験やノウハウを伝授しながら一緒に考えていきたいと思います。

  1. 培養室のポテンシャルを最大限に生かす。
    導入されている様々な機器や資産をしっかり管理することが必要です。その中で何ができるのかを明確にし、クオリティアップへの戦略を模索していきます。
  1. 技術の昇華へ向けた戦略
    ラボのクオリティーはいろいろな角度から評価する必要があります。そして目指す目標を明確にしていきます。
  1. 人材育成プログラムと新技術の導入
    どこの施設においても新人教育とスタッフのレベル向上は苦労しているところだと思います。スタッフにおけるモチベーションアップの方法を模索していきます。
  1. 培養士からの患者様への説明
    胚培養士から患者様へ説明の機会が多くなっていると思います。学会会告と医療法の観点からどのようにすることがベストなのか模索していきます。
  1. ヒューマンエラーと安全対策の攻略
    安心安全な医療について、一緒に考えていきます。

ARTクリニック乱立の中、生き残りをかけた戦略

 現在の優れた培養液で胚を培養すれば、多少培養条件が悪くてもバイアビリティの高い胚は育って妊娠に繋がるでしょう。しかし、高年齢の患者様や年齢が若くても配偶子や胚の状態が思わしくない患者様はどうでしょうか?容易に想像がつくと思います。

 日本における体外受精黎明期では、医師も胚培養士も患者様にとって、または配偶子・胚にとって「最良とは何だろう」ということを細かく常に考えていたと思います。

 私は毎日培養環境をチェックし、使用する培養器具の生物学的な清潔はもとより化学的な清潔にもこだわって洗浄・滅菌して使用していました。現在にいたってはディスポーザブル製品が普及してパイロジェンの混入リスクは減っていますが、正しい取り扱いをしないと汚染された物が使われることが懸念されます。

 私の目指すところは、先生方や胚培養士の皆さんに、安定した培養環境を整えるための「考え方」のきっかけをお伝えしたいのです。先に方法だけを教えることは、対症療法的で有り、その後に培養士自らの考えを発展させる妨げになると思います。このような状態は私の考える方向性とは異なります。

 長年、胚培養士として経験を積んだ私の目線から気づけることがあると思います。

 現在においてもARTクリニックが新たに次々と開業されている状態です。今後、生き残りをかけて「患者様から信頼され選ばれるクリニック」になるには、培養技術レベルの高さを積極的にアピールできてこそだと考えます。

 二つ目は、クリニックにはまず儲けていただきたいのです。その理由は、現在、勢いがあるクリニックを思い浮かべてください。患者様がたくさん来院し、スタッフも生き生きと働いています。お金を得ることによって、設備投資やスタッフを増やしたりすることができ、その余裕はあらゆる安全性にも繋がります。そして継続的に新しい患者様を呼び込むことができれば、施設の発展に繋がっていきます。さらには最先端を行く培養室の構築や研究への投資を可能にして、良い方向へ回っていくことが期待できます。

 以上のことから患者様の期待を裏切らないラボの構築が急務であると考えております。是非、当社にお声がきいただき、ご活用ください。

株式会社 IVFラボ
代表取締役 武田信好

代表プロフィール

 日本におけるIVF-ET黎明期から現在に至るまで、胚培養士として30年以上のキャリアを重ねる。当初は、培養の前に水の超純水化から培養液の製造、胚培養用ガラス器具の超純水洗浄など、今ではほとんど行われることのない業務が存在していた。このような胚培養における基礎的な技術習得の経験から「胚にとって何が有益か?今考えられることすべてやってみよう!」との考えに至り、ここから得たものは大きい。これらの実践から、特に生物学的な清浄度はもとより細胞毒性の観点からの化学的な清浄度にもこだわりを持つようになる。

 しかし、現在では市販されている培養液を始め培養器具のほとんどにディスポーザブル製品が普及した結果、残念ながら今の胚培養士にとって、「培養環境として何が重要なのか?」の根幹にまで深く考える機会が少なくなってしまったように思う。そこで再び胚培養について見直し、根幹の部分から考える機会の提供と、経験から得られた助言によって、更なる昇華をめざしたARTラボ構築プログラムを提供する。

 1986年、東北大学名誉教授であり日本初の体外受精児誕生を成し遂げた鈴木雅洲先生によって体外受精専門病院であるスズキ病院の開院とともに胚培養士として入職。

 開院後まもなくオーストラリア人エンブリオロジストT. M. Breen氏(Queensland Fertility Group) を招請し、ラボラトリーマネジメントおよび体外受精技術全般のトレーニングを受ける。

 1997年よりファティリティクリニック東京 培養室長に就任。胚培養士としてのスキルは、体外受精黎明期からの技術すべてにおよび、精通する。

 2012年に「ICSIの適応基準の明確化と新しい精子選別法の開発研究」において博士号(農学)が授与される(東北大学)。

 2019年10月、「患者様に信頼されて選ばれるARTクリニック」をコンセプトに掲げ、強い信念の基、株式会社 IVFラボ を設立。

株式会社 IVFラボ 代表取締役社長。1963年生まれ 宮城県出身

副社長プロフィール

私は胚培養士になり30年以上経ちますが、いくつかの施設で働き、学会等や他院に出向き技術指導を数多く行ってきました。その間、日本ではART施設も増え続け保険適応になったにもかかわらず、ARTラボの技術格差は広がるばかりと感じております。患者様のことを考えると、どこの施設に受診しても一定のART技術が提供されなければいけないと日々感じ、武田代表が立ち上げました㈱ IVFラボに移りました。

私は臨床検査技師として医学的技術と知識をベースに持っていたのですが、生殖学に対する知識や応用力、研究開発力を身に着けるために、東北大学農学部の動物生殖科学分野の門をたたき生殖生物学に関する研究を8年間行い修士号と博士号を取得しました。武田代表もそうですが、日本では数少ない臨床検査技師で農学博士を取得致しました。それに伴い、医学系や農学・生物系出身分野の新人培養士でもそれぞれの知識や技術のベースがわかるので、指導の際にとても役に立っております。

今後はこれら長年の経験を生かして、ご要望のある施設に出向き、確かな技術と知識をその施設の培養技術者に丁寧に指導していきたいと思います。

学歴
1992年
福島県立総合衛生学院(現:福島県立医科大学 保健科学部)臨床検査学科卒業
2007年
東北大学大学院 農学研究科 博士前期課程修了 動物生殖科学分野 修士(農学)
2010年
東北大学大学院 農学研究科 博士後期課程修了 動物生殖科学分野 博士(農学)

職歴

1992年
スズキ記念病院 培養室勤務
1999年
吉田レディースクリニック(現:仙台ARTクリニック) 培養室長
2011年
たんぽぽレディースクリニックあすと長町 培養室長
2014年
京野アートクリニック高輪 / 仙台 / 盛岡 培養部部長
2022年
(株) IVFラボ 副社長

その他
管理胚培養士(日本卵子学会 / 日本生殖医学会認定)
日本臨床エンブリオロジスト学会 代議員
日本卵子学会 代議員
日本IVF学会 評議員
日本生殖心理学会 評議員