ARTクリニックにおける信頼の根幹を成すべく「盤石な基礎の上に築かれた技術」と「恒久的な安全対策システム」を擁するラボを構築する方法
IVFラボ 武田信好
Contents
1:ラボの現状認識と問題把握
- 院長および培養室長が認識しているラボ運営の問題点、および課題点を抽出する。今後の方向性を確認する
- 培養室長がラボの運用状況を確認することで、具体的な改善の方向性を決めていく
- ラボ業務におけるリスクマネジメントについての対応状況を確認する。そして具体的な改善の方向性を決めていく
- ラボ業務における医療安全についての対策状況について確認する
2:胚培養士が絶対に押さえておくべきポイント
- 機器の用途に合った管理方法を決める
- 器具の用途に合った品質かどうかのチェックと管理方法を決める
- 培養液の取り扱いについて確認する。特に開封後の劣化に注意を払い、用途を確認する
- 培養環境(温度・pH・浸透圧の変化に注意を払い、細かい配慮を要求する)を確認する
3:胚培養記録を技術の向上や将来の治療法開発へ繋げる管理法
- 培養記録の管理と保存方法について決める
- 胚の評価方法についての考察を行う
- 成績の評価方法とその生かし方を考察する (IVF・ICSIの受精率、分割率、胚盤胞到達率、良好は版法発生率、妊娠率、生児獲得率)
- 成績が下がったときの対策について
4:教育システムの構築と新しい技術導入への対応
- すべてのスタッフに対して継続的に行われ、各スキルに合った計画を立てる
- 技術的な教育。手技の教育・・・見直すべき複雑な方法について
- 新しい技術の導入や方法を変更するにあたり、どのような手順で進めるのか?
- 学会や勉強会への参加による研修について、どのように生かしていくか?
5:胚培養士による患者説明 ~ 「わかりやすさ」に配慮した説明と対応法
- 胚培養士の仕事の範囲を確認する。医師との話の食い違いがないようにする
- 説明会(体外受精学級、IVF学級)の開催
- 他部署との情報連携をどのようにしていくのか?
- 患者さんとのトラブル対策
6:ヒューマンエラー回避する仕組み作り
- ヒューマンエラー対策
- インシデント アクシデントについて
- リスクに繋がる仕組みや環境の改善点はないか確認する
- 対策予算の検討
7:災害対策と感染事故から培養室やスタッフを守る方法
- 感染予防について
- スタッフに流行性感染症が発生したとき
- 培養に影響するコンタミネーションについての対策
- 安全対策
8:全体的なチェック
- 全体的な進捗の確認
- 強化が必要なところを抽出する
- 今後の世界動向について
- 新規研究について